氣象報告常常不準

台湾生活。華語・台湾語学習。システム関連の話題など。

八幡和郎氏自身の「パクリ疑惑?」の方が根が深そうだ

池上彰さんに噛みついている八幡和郎氏。

agora-web.jp

>自分のオリジナルでもないことをいうときには、あたかも自分の見識を開陳しているというイメージの言い方は避けるべきだと思います。

>やはり、他人が言論として、あるいは、自説として書いた意見をあたかも自分の意見のようにテレビで仰るのはこれを機会におやめになった方がいいと思います。

なるほどご高説は全くその通りだが、では、八幡氏自身の「パクリ疑惑?」はどう説明されるのか?

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(先行文献)

  >その理由は、国籍法の条文が「外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることによって、日本の国籍を離脱することができる(十三条)」というふうに「外国の国籍を有する」という条件であるところ、台湾(中華民国)は日本が承認している政府ではないため、それが証明書を出すところの「国籍」は「外国の国籍」にあたらないためだという。
(多田恵「二重国籍問題が導く日本版・台湾関係法」最終更新日時 : 2016年10月18日
http://www.ritouki.jp/index.php/info/20161019/

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(相当する部分) 

>その理由は、国籍法の条文が「外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることによて、日本の国籍を離脱することができる(十三条)」となっているよう「外国の国籍を有する」という条件のもと、台湾(中華民国)は日本が承認している国家ではないため、それが証明書を出すところの「国籍」は「外国の国籍」にあたらないからだという。
(八幡和郎「蓮舫「二重国籍」のデタラメ」飛鳥新社 2017年1月9日第一刷 p227-228)

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 原著者から「了解を得た」のかどうか? 無ければ論外だし、仮に了解を得ていたにせよ、他人の「先行文献」の内容を、引用であることを明示せずに文言をいじって、あたかも自分が書いた文章のように、著作の中で利用しているなら、
よく臆面もなく池上氏に対して「こんなのがジャーナリストのような顔してるのがおかしい」などと言えたものだと思う。

他人の意見を自分の意見に?

八幡和郎氏が、ジャーナリストの池上彰氏を批判している。

www.j-cast.com

(魚拓 https://archive.is/GjO5L)

>八幡さんは、池上さんの番組の取材で時間をかけて意見を述べたが、「池上の番組の方針で、番組では八幡さんの意見ではなく池上の意見として紹介しますがご了解いただけるでしょうか」といった内容のことを言われたという。

>八幡さんは、「私が言ったことをいっさい使ったりよく似たことを池上に言わせないように」などと番組の申し出を断ったといい、「こんなのがジャーナリストのような顔してるのがおかしい」と疑問を投げかけている。

 ・・・のだそうだ。録音でも出てこない限り、言った言わないの水掛け論にとどまるだろう。ところでそういう八幡氏自身は、先行文献の文言をチョットだけ変えて、著書で自分の言葉のように書いてしまうような真似をしていたのではないか?

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(先行文献)

  >その理由は、国籍法の条文が「外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることによって、日本の国籍を離脱することができる(十三条)」というふうに「外国の国籍を有する」という条件であるところ、台湾(中華民国)は日本が承認している政府ではないため、それが証明書を出すところの「国籍」は「外国の国籍」にあたらないためだという。
(多田恵「二重国籍問題が導く日本版・台湾関係法」最終更新日時 : 2016年10月18日
http://www.ritouki.jp/index.php/info/20161019/

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(対比部分) 

>その理由は、国籍法の条文が「外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることによて、日本の国籍を離脱することができる(十三条)」となっているよう「外国の国籍を有する」という条件のもと、台湾(中華民国)は日本が承認している国家ではないため、それが証明書を出すところの「国籍」は「外国の国籍」にあたらないからだという。
(八幡和郎「蓮舫「二重国籍」のデタラメ」飛鳥新社 2017年1月9日第一刷 p227-228)

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こちらは、「言った言わないの話」と異なり、ファクトチェックが簡単にできるので、各位ぜひご自身で検証を。

法務省は日台重籍者の扱いについて系統立てた丁寧な説明をしてほしい(2)

 「日台重籍は日本側では日本国籍単一国籍扱い」
 「義務対象ではない」
 「手続きをする必要はない」

このように法務局で説明されてきた内容の正式な確認を法務省に求めたところ
「所定の期限までにいずれかの国籍を選択する義務があります」
と真逆の回答を法務省は出してきたわけです。そもそも「選択が義務」だというのであれば、

・どういう人が義務の対象にあたり、
・手続きの選択肢にはどういうものがあり
・それぞれ、の手続きを行った場合の効果は何か?

というところについては、その義務を主張する側(法務省側)が、丁寧に説明するのが筋でしょう。

 日台重籍者に関し、選択義務を課すという話が決定的に矛盾しているのは、「いずれかの国籍を選択」などと言いつつ、実務上は「台湾籍を選択する(日本籍を抜ける)」という手続きが認められていない点です。

 亜細亜大学非常勤講師で、日本李登輝友の会の理事でもいらっしゃる多田恵先生の論考
「二重国籍問題が導く日本版・台湾関係法」

二重国籍問題が導く日本版・台湾関係法 多田 恵(本会理事・亜細亜大学非常勤講師) | 日本李登輝友の会 愛知県支部

には次の記述が出てきます。多田先生が法務省に確認した結果として、

>「日本国籍離脱」の手続きであれ、「日本国籍喪失」の手続きであれ、台湾「国籍」への帰化ないし選択のためということであれば、これを行うことが出来ないという取扱いだという。
 その理由は、国籍法の条文が「外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることによって、日本の国籍を離脱することができる(13条)」というふうに「外国の国籍を有する」という条件であるところ、台湾(中華民国)は日本が承認している政府ではないため、それが証明書を出すところの「国籍」は「外国の国籍」にあたらないためだという。

 つまり、
・日本人の「台湾籍への帰化」のための「日本国籍離脱」は認めていない
・日台重籍者の「台湾籍の選択」のための「日本国籍離脱」も認めていない
こうした取り扱いがなされている事実がある。

 では「もし台湾と日本のどちらかを選ばなければならないとしたら、どちらかというと台湾を選びたい」という重籍者はどうしたらよいのか?
 東京法務局の私への回答
「日台重籍者に選択義務があるのか東京法務局の国籍相談に聞いてみた」:

liuk.hatenablog.com

ではこの点について

>事実上申請を出しようがない。出しても不受理になる。そういう意味ではそもそも台湾国籍だけを選択するというのはできない状態。なのでもちろん日本の方では単一国籍として見る。

>台湾の国籍を選ぼうとしても、その手続きである日本籍離脱届は不受理になる。よって、そういった申請を出す必要はない。また、出さなかったからと言って何らかの咎めがあるわけではない。

と説明されていました。この説明が間違いだというのであれば、ではどう扱われるのかということは法務省に説明していただく以外ないでしょう。
 選択の手段がないのに選択をしろというのですか?と法務省には問いたい。

 法は人に不可能を強いるものではないはずです。

法務省は日台重籍者の扱いについて、系統立てた丁寧な説明をしてほしい(1)

 主に台湾在住の日本人の皆さんが日台双方での国籍手続きや在留資格などの問題について情報交換している「居留問題を考える会」という組織があります。
 同会の会長さんは、以前書いたように

liuk.hatenablog.com

2018年4月28日のシンポジウム「二重国籍と日本」で
(「日台重籍者(台湾の籍を併有する日本国民)の国籍選択の義務」に関して、広島法務局でご自身で確認したところ)
※「日本側から見ると、台湾の国籍では、外国の国籍を有するとはみなされないので、日本国籍一つだけであり、それ故、国籍選択届は、提出不要」と説明された、
という事実を報告されました。

 さて、その後、この「法務局」の説明内容を示したうえで、「法務省」に確認を求めたとあるケースに対して法務局とあべこべの回答をしてきたそうです。

 今回の法務省の回答は、法務局の説明で、やっと安心していた当事者を、またも不安に陥れるものです。これでは情報が足りなさすぎる。もっと詳しい説明をいただかないと、はいそうですか、と納得できるものではない。

◎「では、東京および広島法務局の説明は何だったのか?間違いだったということなのか?」

 法務省のホームページ

www.moj.go.jp

を見れば国籍に関する相談は、

>なお,国籍選択の手続等の相談については,最寄りの法務局・地方法務局(法務局ホームページへ),外国にある日本の大使館・領事館(外務省ホームページへ),市区町村役場でお受けしております。

とあるのですから、法務局に問いあわせていれば、当事者としての注意義務は十分果たしているはず。当事者が各地方法務局の国籍課で相談して、義務はない、国籍選択届は提出不要と説明されていた。その上何を注意したらよいのでしょう。

 もちろん、もし、法務局のこれまでの説明が間違っていたということならばそれはそれで仕方ないことです。ならば、法務省は、法務局でどういう説明をしていたのか?内容について確認したうえで、
「この部分が間違っていた」
なり、
「この部分が『言葉足らず』だった」
なりといった点を補って経緯説明するのが筋ではないでしょうか?

さもなければ、法務局に相談に行って説明を受けても、何ら信用できない、何時いきなり話をひっくり返されるか分かったものではない。つまり、行政を信頼することができなくなってしまいます。

 なお、もし「義務がある」とするのであれば、あらためて数多の矛盾が出てきます。これについては別途書きたいと思います。

国税庁に聞いた!・・「永住者」も消費税免税の対象になる

以前書いたこの内容

liuk.hatenablog.com

の録音を公開します。

 

 「永住者」も海外長期転出中であれば、消費税免税の対象になるのです。この扱いについては「法的に不可」という誤解が蔓延してますので、正しい解釈を広く知ってもらいたいところです。

 誤解の源は、「東京国税局消費税課」が発行している

「事業者のための 輸出物品販売場のしおり(平成29年7月版)」

という資料の33ページに

> ニ「永住者」と表示されている者は、「外国為替及び外国貿易法」における居住者に該当します。

 という「断定的な記述」があること。免税店や、各地方税務署のレベルでは、これを根拠に「免税不可」という扱い・説明をされることがしばしばです。

 ※ところが、私がこの解釈の法的根拠を新宿税務署に問い合わせたところ、具体的な説明はなく、「国税庁に聞いてくれ」とのことでした。

 そこで、国税庁に聞いたところ、「永住者」は「居住者」に該当するので免税措置を受けられないとする扱いは「簡易基準」に過ぎないとのこと。店側が事情を理解して免税措置を取るなら、免税措置を受けて、法的な問題はないとのことでした。

 以下、録音と書きおこしを掲載します。

www.youtube.com

 

 

書きおこし。

(国税庁担当者)
国税庁の○○と申します。
東京国税局の作成しているしおりの方に書かれている「永住者と表示されている者は、 外国為替及び外国貿易法における居住者に該当します」と書かれている記載のところですが ここにつきましては 免税販売を行う事業者さんが 外国のパスポートを見た時に 日本にどのくらい滞在しているかとか、どういう条件で日本に来ているとか 一般的に一律的に 時間をかけずに一目で 判断できるためには一応この基準でこういった表示の場合にはこの 居住者に該当します、非居住者に該当します、 というような判断基準として 書かせていただいているんです。なので 居住者に該当しますとありますけれども 一般的にはお店の人ってその場でですね 本当に日本で住んでいないかどうかというところは 諸々色々確認しないとわからないというところで、万が一お店側が、非居住者に該当しない方に売った場合にですね、あとからそれが、例えばお店の側に調査などが入って 指摘された場合には お店側が消費税を負担することになってしまうので 一般的な判断としてはこういった形で 申し訳ございませんとお断りをしていることが多いと思うんですね。 こういった基準にしてですね。 ただそのお店によってはですね、「 私は永住者となっていますけれども 実際は5、6年ずっと海外のほうに 実際に居住していて、 今、本当に一週間だけ戻ってきているんです」 というところを示してお店の方が わかりましたという判断になればですね、ここはそういう免税の販売を受けられると思うのですけれども、そこになると個々のケースということで、 お店により取り扱いは若干異なることになると思われます。

(私)
まず確認したいのですけれども今のお話ですと、 お店での簡易的な判別をさせるために 見やすいようなやり方で分けているということですね、 ですから私の場合ですと ダメということになるんだけれども 厳密に法的に考えると大丈夫だろうと言う 理解でよろしいでしょうか。

(国税庁担当者)
そうですね法律の所では 外国人は原則として日本に住所とか居所を有しないと 推定してですね 非居住者として取り扱うというのが一番にはありますので 元々の入り口がですね。 ただその日本にある事務所に勤務する者とか 日本に入国して6ヶ月を経過するものというのは 居住者ですよということが書かれているんです。 ぱっと見て永住権を持っている永住者となると 日本に住むことを認められている方となりますので 当然住んでいるんではないかという判断の方に寄ると思うんですね。

(私)
分かります。現場のお店の方が判断できないのはしょうがない と思うんですね。そうなんですけれども 根拠の資料のところで永住者というのを一律に書いてしまうと 問題だろうと。 希望としてはですね日本籍の方の非居住者と同じように 2年以上海外に出ている場合はとか、 例外の例外になるので難しいでしょうけれども 書いておいていただけると嬉しいなと思うのです。 もう一つは現場での判断は無理なので 例えば役所の方で 状況を見ていただいてこの人は非居住者にあたるというようなお墨付きを あらかじめ頂ければありがたい のですけれども。そういうのを持ってお店に行く 例えば国税庁さんがこの人はこれこれのような入出国履歴なので、 外国人で永住者ではあるけれども、 非居住者にあたりますよというような証明を出していただければ お店で買い物をする時に非常に楽になるのですけれども。
今回大きい買い物をして帰りたいなと思っていたのですけれども免税の手続きは買ってしまって最後に免税の手続きをするんですが 駄目だというところはその時点で断られてしまうので 取り返しがつかないのです。非常にやりにくいのです。

(国税庁担当者)
 日本に居住しないしていなくて外国に住まれているという証明はお持ちなのですか?

(私)
 一番わかりやすいのは飛行機のチケットを持っています。

(国税庁担当者)
チケットだけだとなかなか弱いかと

(私)
もちろんパスポートは持っていますし、パスポートの入出国記録は全部書き出してあります。日本籍の方はパスポートの入出国記録から 居住性を判断するわけですよね ?それと同じように入出国記録から判断していただければ 済むと思うんですけれども。今の(簡易判断の基準に)永住者はダメという一項目があるせいで一律拒否されてしまう事になるんですね。

(国税庁担当者)
なかなかそれを全店舗さんに個々に判断をお願いしていくということになるとなかなか 事業者さんの方でも難しい ということになるので一般的な基準を示しています。

(私)
要はこのように例外の例外に当たるんだよということをお店の人に説明しても仕方がないので 役所の方でどうにか証明していただくようなことは できないのかなという事が一つなんですね。

(国税庁担当者)
証明というのはなかなか今すぐできるかと言われると難しいですね

(私)
確認をしますが 私のケースですと厳密に法的に判断すれば 非居住者にあたるんだけれども この免税制度の運用上 簡易な判断を現場でやってもらうため 簡易な基準を設定していると。その設定基準で判断してしまうと居住者扱い になってしまうと ただそれはあくまでも仮の判断であると言う 理解でよろしいですか。

(国税庁担当者)
そういうご理解で、はい。

(私)
例えば今の話を新宿税務署さんの方にお話し しておいていただくことはできるんでしょうか?実は新宿税務署さんの方も今のこの一項目があるということで、 ダメなんだという一点張りだったんですね、
 実はこちら国税庁の方に電話をする前にわたしは新宿税務署の方に行っているんです。 その際に示された資料で 彼らは基準でそうしているから仕方がないんだという意味ではなくて法的に ダメなのだというような理解でいたようなのですが この辺りのことを説明しておいていただいて もしお店の方から各税務署に問い合わせがあった場合は 大丈夫だよと答えていただくそういうことはできないですか? 実質居住者非居住者の判断というのは専門家でなければできない ですので今の簡易判断を やられてしまうとどうしても本来は受けられるはずの権利が 受けられなくなってしまうという人が出てきてしまうと思うんですね そういうのを救済する方法を何かお願いできないかなと。
 以前に横浜の観光庁さんの方 に最初に伺った時はもし何か お店の方が理解してくれないようだったら 役所が空いている時間であれば電話をしてもらえればこちらから説明しますということを言われていたんですね。
ただその後担当者が変わってしまって うちらでは判断できないのでというようなことになってしまったんです

(国税庁担当者)
観光庁さんがお店にということですか

(私)
観光庁に最初に私この免税制度のことで やっぱり拒否された時に行って相談したんですね それが2015年のことなんですけれども その際の担当者の方は 当時国税庁の方に問い合わせていただいて 2015年の2月ですけれども 問い合わせていただいた上で 法律的には永住者であっても 一律に排除するものではないので 実際にはその入出国の履歴を確認しながら判断するものですと。 そして私の場合は非居住者にあたりますということを もしお店の人が理解してくれないようだったら 電話をしてくれれば私の方から説明しますということを言って下さったんですよ 当時は、その方が異動になって担当部署が変わってしまって 後の方はそういうことはしませんという風になってしまった わけです。

(国税庁担当者)
その時は免税販売の適用していただいたんですか?

(私)
当時企画観光部国際観光課の 方から頂いたメールなどを見せて このような取扱いなのでということを説明したところ 納得してくれるところがあったというわけなんですが

(国税庁担当者)
今ってもうそれはお持ちではないですか

(私)
持っています持っているんですけれどもすでに古い資料であるし

(国税庁担当者)
ただ取り扱いというのは法律は変わっていないので
そこは大丈夫だと思うんですけれども もしそれがあるんだったら

(私)
やり取りしたメールはあるんですただ電話をかけて説明してくださるということは、 当時はして下さったんですが今の方は 判断ができないということで、 判断ができる部署の方にお願いをしたいなと。 観光庁さんの方は税務署に行ってくださいと言われたんですね、 それで私新宿の小田急で拒否になったということを言いましたらそれでは新宿税務署に行ってくださいと 言うことで新宿税務署の方に行ったんですね、 そうしたら調べてくださったのですけれども 要はこの東京国税局の資料の中に 永住者はダメと書いてあるということで 駄目ですという風に言われたわけですそれであれば2年前に頂いた国税庁さんの 方から頂いたこの OK という内容と 矛盾するんではないですかということを 確認したかったわけです
 新宿税務署は自分達は今あるこの資料でしか判断できないから 国税庁に聞くのであれば聞いたらいいと それでお電話差し上げた次第です。

(国税庁担当者)
当時のやり取りしたメモのところを お店の方とはそこはそのお話でやっていただければ後は 最終的にはお店の判断になりますけれども あと観光庁さんはお店とそういうところを連絡できるかもしれないのですけれども うち(国税庁)の方としてはそういったことはしていないので。

(私)
もちろん直接にはできないのはわかるんですけれども、今の東京国税局が出した資料のままだとこの先絶対に、つまりこれを根拠にされてしまう。資料にこのように はっきり公式文書に書いてあるから ということで拒絶されてしまうんですね 。ではこの資料って何か条文とか法令とかの根拠があるんですかと聞いてみると そういうところは分からないという感じなんですけれども この資料に基づいてという言い方をされてしまうので 私の持っているメールのやり取りと 東京国税局の しおりとを並べて こちらにダメと書いてあるではないかと言われてしまえば もうそこまでになってしまう。 ですからこれ 例外の例外まで どうにか書いていただけないかな というのがひとつあるんですけれどもね なかなか難しいにしても何か救済策のようなものを考えていただきたいなと はっきり言って厳密な居住者非居住者の判断というのはお店の現場でできませんから、 やはり予め、役所の方で この人は居住者にあたります非居住者にあたりますということを証明 するような制度を今後導入していただけると ありがたいですね。

もう1回確認してますけれどももし このように説明してお店が OK を出した場合はそれは法的には問題はないですよね つまりこの東京国税庁の資料にダメであると書いてあるから という理由で後で罰せられたりすることはないですよね?

(国税庁担当者)
お店の方にパスポート購入記録書所定の手続きをしていただいているのであれば お客様とお店の間では 免税販売ですというところです


(私)
私も後でお店にご迷惑をおかけするようになっては 困るのでこれは絶対はっきりさせて おかなければと思っているのです。

蓮舫騒動とは何だったのか?・・・シンポジウム「『二重国籍』と日本」聴講レポート

 4月28日(土)日本記者クラブで開催されたシンポジウム「『二重国籍』と日本」

nojimatsuyoshi.com

を聴講しました。二部構成で、前半(第一部)は、話題になった蓮舫氏のケース(日本と台湾の間)のいわゆる"二重国籍"問題についての扱いを検証するもの、後半(第二部)は、日台間に限定しない、一般論としての二重国籍問題について論じるという構成です。

 第一部では、驚くべき報告がありました。台湾の「居留問題を考える会」会長の大成権真弓さんが紹介された次の事実です。

(「日台重籍者(台湾の籍を併有する日本国民)の国籍選択の義務」に関して、広島法務局でご自身で確認したところ)

※「日本側から見ると、台湾の国籍では、外国の国籍を有するとはみなされないので、日本国籍一つだけであり、それ故、国籍選択届は、提出不要」と説明された

というのです。

(法務局のこの説明については、このブログで(東京法務局で当方が受けた説明を)幾度か書いてきましたが、公のシンポジウムの場で、以外の方によって、別の法務局でも確認されたことは、ファクトチェックの観点からも非常に大きいと考えます)

(一方で他の方に対しては、「 出生に伴う日本と台湾の重国籍者には他の国籍の国籍者と同様に国籍留保届と国籍選択届が必要」と説明された例もあるといいます。)

大成権さんは、国籍法の制度としては重国籍容認へ舵を切ることを提言されるとともに、こと「日台重籍」に関しては

>「日台の二重国籍者の不安を解消するために、もともと国籍選択する必要がないのであれば、しっかり告知すべきである。」

と強くおっしゃっていました。

 もちろん国にはそのようにきちんと告知してもらわねば困ります。法治国家として、当事者に制度上の正確な扱いを説明するのは、全く当たり前のことです。ところが、日本ではそれができていなかった、ということが明らかになったわけです。国籍行政の在り方を憂慮せざるを得ません。

 蓮舫さんのケースのような「日台重籍」の場合に、「国籍法上の選択義務」が無かったなら、「国籍法違反」「選択義務違反」と連呼された蓮舫さんの騒動とはいったい何だったのでしょう?

 

 さて、何が「特別」寄稿なのかどうか知らないですけど、4月28日の朝に八幡氏がこのような記事

gyo.tc

を書いてきたのは、同日のこのシンポジウムを相当意識していたのだなということがうかがえますね。
 なにもごちゃごちゃ御託を並べる話じゃない。

 蓮舫と同じ日台重籍の当事者に対して、法務局が、「日本側から見ると、台湾の国籍では、外国の国籍を有するとはみなされないので、日本国籍一つだけであり、それ故、国籍選択届は、提出不要」と説明している事実が、シンポジウムでは共有されたわけです。このように説明を受けている日台重籍者に対してこれ以上何を求めようというのですか?

 

「霞ヶ関文学」が生み出した蓮舫「二重国籍」の虚構

台湾の声編集部 多田恵氏の 2018年4月2日 の記事

ritouki-aichi.com

内容は、

・「二重国籍」と日本

日時:2018年4月28日(土)13:00~17:00

場所:日本記者クラブ9階会見室

 という、ジャーナリストの野嶋剛氏から発信されたシンポジウム案内を紹介する趣旨のものであるが、記事中には、これまでマスコミでは触れられてこなかった重要な問題提起を含んでいる。

 記事の冒頭にあるように、多田氏は、蓮舫騒動が持ち上がったごく初期(2016年10月18日)の段階で

・「二重国籍問題が導く日本版・台湾関係法-戸籍を管掌する法務省の恣意的な解釈を排すために」日本李登輝友の会機関誌『日台共栄』2016年10月号

www.ritouki.jp

という秀逸な記事を書かれている。その中では2004年の「陳全壽氏事件」(日台重籍だった陳全壽氏が、台湾の行政院体育委員会の主任委員(閣僚)になるため日本籍を離脱しようとしたところ、受理されなかった事例)を紹介され、さらにご自身でも改めて法務省に確認をされた。2016年時点において法務省から

「日本国籍離脱」の手続きであれ、「日本国籍喪失」の手続きであれ、台湾「国籍」への帰化ないし選択のためということであれば、これを行うことが出来ないという取扱いだという。
・その理由は、国籍法の条文が「外国の国籍を有する日本国民は、法務大臣に届け出ることによって、日本の国籍を離脱することができる(13条)」というふうに「外国の国籍を有する」という条件であるところ、台湾(中華民国)は日本が承認している政府ではないため、それが証明書を出すところの「国籍」は「外国の国籍」にあたらないためだという。

  との説明を引き出しておられる。

※国籍法13条の対象は「外国の国籍を有する」日本国民だが、台湾の「国籍」は「外国の国籍」にあたらないから対象外だというのである。

 では、「選択義務」を定めた国籍法14条はどうか?14条の条文は、

「外国の国籍を有する日本国民は、(中略:期限についての記載)いずれかの国籍を選択しなければならない。」

というもの。義務の対象者を示す文言は「外国の国籍を有する日本国民は」であり、13条と全く同じだ。台湾の籍が法13条で「外国の国籍」にあたらないのならば、法14条においても「あたらない」と読むのが自然であろう。もし14条においては13条と逆に「外国の国籍」として扱う、ということであれば、運用の説明においてその旨を特記されるべきであろう。

 ところが、多田氏のこの論考が書かれた同じ日、すなわち2016年10月18日に当時の金田法務大臣の記者会見があり、
>「一般論として,台湾出身の重国籍者については,法律の定める期限までに日本国籍の選択の宣言をし,これは国籍法第14条第1項,従前の外国国籍の離脱に努めなければならない」

法務省:法務大臣閣議後記者会見の概要

という大臣見解が示された。

これをもって、法解釈の問題は「一応の決着を見た」と多くの方は理解したようだ。

 

 さて、当時全く納得できなかったのが、「ワタシ(Liuk)」だった。「選択が義務」と言われたとして、仮に「日本籍を抜けてもいいから、台湾籍の方を選びたい」と思った人はどうしたらよいのか?という疑問を抱き続けた。そして自分で東京法務局国籍課に問い合わせた。今回の記事ではこの件を取り上げていただいている。

> その後、日台「二重国籍」について研究しているLiuk氏(ペンネーム)は、日台「二重国籍」者が台湾籍を選択することを法務省が認めていない、つまり選択できないのに、選択の義務があるとされていることについて疑問を持ち、2017年10月2日に東京法務局国籍課に問い合わせ、“日台「二重国籍」者について、日本では「日本の単一国籍」として見ている”、“選択の宣言は必要ない”という回答を得て、その音声をユーチューブに公開している:

www.youtube.com

 これはどうなっている? 法務大臣の記者会見が正しければ、法務局の説明は不適切であろう。法務局の説明を信じるなら、法務大臣の記者会見内容に問題があることになる。事実は再検証されなければならない。

>「法相は選択の必要があるとし、法務局は必要がないとしている、つまり矛盾しているように聞こえる。仮に、矛盾していないとして考えるならば、法相が言及したケースは、台湾出身で、かつ、台湾でも日本でもない国の国籍と日本国籍を同時に有するという重国籍者のケースだということになるが、マスコミも法相の発言がそのような意味だとは受け取らなかった。」

 あらためて法相記者会見の発言内容を確認すると

>「2016年10月18日、法務大臣が記者会見で「一般論として,台湾出身の重国籍者については,法律の定める期限までに日本国籍の選択の宣言をし,これは国籍法第14条第1項,従前の外国国籍の離脱に努めなければならない,これは国籍法第16条第1項ということになります」とし、蓮舫氏の日台「二重国籍」は違法状態であったかのように報じられた。」

 注目したいのは、法相が使った「台湾出身の重国籍者」という奇妙な表現だ。
 では「蓮舫氏」は「台湾出身の重国籍者」なのか、といえば、

>「しかしながら、蓮舫氏は東京都出身とされており、法相が言及したケースには厳密には当てはまらない。」

 なるほどこれが、巷に言う「霞ヶ関文学」か・・・。法相は「(法上の)重国籍者」なら「重国籍者としての法上の義務を負う」と、条文上で当たり前のことを、もっともらしく述べたに過ぎない、とも読める。

 しかし感心している場合ではない。その後の「二重国籍批判」報道の過熱ぶりと、これがもたらした野党党首の辞任という結果。さらには、今なお多くの日台重籍者が「選択の義務がある」という理解の下で手続きに心を悩ませていることを考えれば、一刻も早く事実関係を再検証しなければならないはずだ。

 事実が、もし当時の法務大臣の説明を受けて一般に理解されていた、

「選択義務違反」というものとは違うところにあったとすれば、

「霞ヶ関文学」が生み出した虚構に日本中が踊らされていたことになる。とんでもない話なのだ。

( ※なお多田氏のお立場はあくまでも「台湾は国として扱われるべきであるという」というものであり、「日本は、他の重国籍者に対して課している義務を、日台「二重国籍」者にも課すべき」と書いておられる。
 当方も、これには全く賛成であり、台湾籍を他の外国籍と同様に扱うことを認め、その上で義務があるならば課せばよいと考える。
 しかし、少なくとも今の状態で、選べない選択に義務があるかのように理解されているのは不適切であり、一刻も早く正確な情報を(口頭だけではなく、公に参照できる形で)公開してもらいたいと思っている。)