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蓮舫騒動は現政権の急所になりうる

 蓮舫騒動というのは視点を変えれば、現政権にとって財務省書き換え問題どころではない大ごとになる要素を抱えていると感じます。
 繰り返しますが、「蓮舫氏にとって」ではなく、「現政権にとって」です。

 金田勝年法相の2016年10月18日の会見内容

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は日台重籍者の「義務違反」を強烈に印象付けるものでした。しかしこの会見内容は、ファクトを一つ一つ検証していけば、過去から現在まで行われている実務上の扱いと矛盾します。実際には、
「日台重籍者は日本国籍単一の国籍として扱う」(但し、本人が『中国籍』を持っていると言って希望すれば日本国籍選択宣言を受け付ける)というのが実情。(議員さんは、国政調査権でも何でも使って、ここ詳しく調べてみればよいのです。)

 となると、法相会見は何だったのか?嘘を言った。もしくは、義務に当たらない人に、義務であるかのように印象を抱かせるための詭弁を弄した。ということになる。

 自分は別に野党押しではないけれど、語弊を恐れずに言えば
「なんでこんなに『オイシイねた』があるのに野党は上手く使わないんだ?」
と思ってしまう。受け身に回ってどうする、むしろ「攻める」ところだろうと。

 ドヤ顔で法務大臣が「義務違反」とのたもうた。結果的に野党党首を辞任に追い込んだ・・という経緯がある。

法務省のサイトに残るこの時の会見概要録を見ると
>「台湾出身の重国籍者については,法律の定める期限までに日本国籍の選択の宣言をし,従前の外国国籍の離脱に努めなければならず,期限後に,これらの義務を履行したとしても,それまでの間はこれらの国籍法上の義務に違反していたということになります。」
 この「台湾出身の重国籍者については」という表現は、まさに言葉遊びです。法の上で重国籍者なら、法の定める義務を負うという説明。なるほど嘘は言っていないかもしれない。
 但し、問題になっている「日台重籍者(以前の蓮舫氏を含む)」と、大臣の言った「台湾出身の重国籍者」という表現が指す範囲は一致しない。(蓮舫氏は決して「台湾出身の重国籍者」には当たらない)

 これって、とんでもない話じゃないですか。一般の日台重籍の立場の人を混乱させ、不安にさせてきたこと、この責任は誰がとるのですか?